12/5付の信濃毎日新聞の記事から、こんな話題。
相続家屋の売却 減税特例延長へ
空き家抑制 対象拡大も
親などから相続した空き家を売却して利益が出ると所得税・住民税が課されますが、ある条件を満たすと、利益から最大3,000万円控除できる特例のことです。
記事によると、2023年12月末までだった特例期限を4年延長し、さらに適用の範囲を広げる方向で検討に入っているそうです。
どんな内容か概要を解説しますね。
相続空き家の3,000万円控除の特例とは?
まずは現在の特例の中身をチェックしましょう。
控除できる額が3,000万円とかなりお得に見えますが、やや利用しにくい条件があるのです。
- 亡くなる直前まで(親などが)住んでいた居住用の家に限る
- 昭和56年5月31日以前に建築された空き家が対象で、新耐震基準を満たす耐震リフォームを行ってから売却すること
- 空き家を取り壊し、更地にしてから売却する場合でも適用される
- 相続開始の日から3年後の年末までに売却すること
売却前に耐震リフォームor解体をする必要があるため、費用負担を理由に売主が空き家を放置するケースも少なからずありました。
そんな空き家の増加を少しでも抑えようと、今回の改正です。
3,000万円控除の特例の改正点は?
改正点としては、冒頭の通り2027年まで特例を使える期間が延長となります。
また、新たに「耐震リフォームor解体工事は、売却後に買主が一定期間内に行う場合も対象にする」(業者買い取りも含む)という方向が示されました。つまり買主の費用負担でもOKとなり、売主にとっては有利に。
「一定期間」がどれくらいなのかは未定で、これから諸条件を詰めていくと思われます。
今回の改正を機に、放置空き家の売却を検討してみてはどうでしょうか。
ただし、郊外にある古くて大きな空き家となると工事費もそれなりに高くなるため、買主負担ですぐ売れるか?という課題は残りますね。
まとめ
いずれにせよ、相続空き家の売却を考えているなら、価値を下げないよう家屋・敷地をしっかり管理しておくことをお勧めします。
それが結果として買主負担を軽減することにもつながるかもしれません。
新・特例の内容が公表されましたら、また記事で取り上げたいと思います。
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