実家を相続したものの、遠隔地だったり仕事が多忙だったりで、なかなか様子も見に行けない。すると近所から「ちゃんと管理して」とクレームが来る…
「家をどうするかは所有者の勝手でしょ。わかってはいるけど、好んでほったらかしてる訳じゃないんだから!」
そう反論したくなる気持ち、お察しします。
…とはいえ、空き家状態をそのまま放置すると、厄介な問題に発展することもあるのです。
どんなデメリットがあるのか、あらためて整理しましょう。
空き家を放置すると何が問題?
- 維持コストがかかる
- 建物が急速に劣化する
- 近所迷惑になる
- 特定空家に認定される
ざっと上記のような問題点があります。
維持コストは、土地建物の固定資産税の支払いをはじめ、建物の保険料、ライフライン(電気・水道・ガス)の料金、現地に行く交通費など。この負担がずっと続きます。
ライフラインの契約を切ってもいいですが、定期的に通水しないと下水のニオイが上がってきたり害虫発生で非衛生になります。通電を切る際、冬の凍結防止も必要です。
何より、人が住まなくなった家屋は急速に劣化します。外壁・屋根が傷み、室内にカビが生え、庭木も荒れるとご近所さんに迷惑をかけることも…。万が一、人にケガをさせるような事故があれば、損害賠償を求められる可能性もゼロではありません。
さらに、行政が認定する「特定空家(とくていあきや)」になってしまうと大変です。
※行政用語では「特定空き家」とは表記せず、漢字だけの「特定空家」となります。
特定空家になると最悪は土地も取られちゃう?!
「特定空家」は、いわば行政に目をつけられた家です。
- 人の出入りがない、管理されていない
- このまま放置すれば倒壊の危険あり
- 衛生面でも有害、景観を乱している
認定されると、改善するよう行政から通知が来ます。①助言・指導②勧告③措置命令④強制執行と段階があり、無視し続けると厳しさのレベルが上がっていきます。
例えるなら、①「ちゃんと管理した方がいいですよ」→②「早く対応してください」③「ペナルティ発動します」→④「解体します!」といった感じ。
③の“ペナルティ”では、土地の固定資産税が最大6倍にアップします。通常、土地に家屋が建っていると税金が軽減されるのですが、その対象から外されるのです。
そして最後の④になると、行政が強制的に家屋を取り壊します。もちろん、その解体費は所有者が負担するルール。
「お金が無いので払えません」と言っても、土地が差し押さえられ、公売にかけられてしまいます。最悪、受け継いだ土地が取られてしまうのです。
ではどうすれば…?空き家の不安・ストレスから解放されるには?
所有者側の事情も知らないのに「空き家=悪いもの」というのが世間の目です。
隣の家の動向は気になるものなのです。あなたもそうではありませんか?
やや不安を煽ってしまったかもしれませんが、特定空家に認定されないためには、日頃から敷地や家屋を手入れ・管理するしかありません。
それでも「作業する時間がない」「実家のことに手間をかけたくない」「近所に見られながら管理するのはストレス」といった方は、私にご相談ください。
まずは現状について話をお聞かせください。
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