中古空き家を売る場合の建物価格はどう決める?計算法の一例はこちら!

所有する空き家の今後について検討しているとき「仮に売却するとしたら、建物の価格はどれくらいになるんだろう?」と気になった方も多いでしょう。

不動産業者に相談するのはハードルが高いし、あくまで概算を知りたいだけ…とおっしゃるなら、今回の記事を参考にしてください。

不動産取引における建物価格の計算法がわかります。

木造の家は築25年でゼロ円?!

昔の家は良質な木材を使っているものも多く、部分的に見れば、柱・梁の耐用年数(たいようねんすう)は50年、基礎は60年と言われます。

(耐用年数=使用できる「期間」のこと)

しかし不動産取引において、建物全体の耐用年数は、以下の数値を採用することが慣例になっています。

  • 木造=25年
  • 鉄骨造=35年
  • 鉄筋コンクリート造=45年

「えっ!木造の家は25年を超えたら使えないっていう判断なの?」とショックを受けたかもしれません。

確かに家が存在している以上、利用価値はあるわけですが、売買で取引する家として評価する場合は厳しいのが現実…。特に空き家の期間が長いと、よりシビアです。

「築25年超えの木造家屋なので評価はゼロ」と判定する不動産業者の査定書は多いのです。

建物価格の計算式はこちら!

耐用年数が残っている場合でしたら、以下の計算式で建物価格が出せます。

建物価格=同等の家を再築した場合の総額×価値が残っている割合

「再築した場合の総額」については、以下のサイトが参考になります。

参考サイト:建物の標準的な建築価額表

この中にある表では、建築された年ごと・構造ごとの建築単価がわかります(単位は千円/㎡)。例えば、平成12年に建てられた木造なら159,000円/㎡、昭和63年に建てられた鉄筋コンクリート造なら175,000円/㎡です。この単価×家の面積で、同じ規模の建物を再築した場合の額を計算します。

あとは、構造ごとの耐用年数をもとに残り年数分の割合を求め、上記の再築額に掛け算すれば建物価格がはじき出せます。

例えば、築22年の木造の場合でしたら、(残り)3/25の掛け算です。

土地として売るなら…

老朽化でもう住めない空き家を取り壊し、土地として売る想定でしたら、土地の価格から解体費分を差し引いた価格になります。

構造ごとの解体費の相場はこちら。

  • 木造=12,000円/㎡~
  • 鉄骨造=15,000円/㎡~
  • 鉄筋コンクリート造=18,000円/㎡~

ちなみに、土地価格の相場を簡単に調べるには、以下のサイトが役立ちます。

参考サイト:土地総合情報システム

相場を調べたい地域で、過去に売買された土地の価格をピックアップしてみましょう。このサイトの使い方は↓こちらの記事でも紹介しています。

より正確な建物の評価を知りたいなら…

以上、空き家を売却する場合の建物価格の考え方について紹介しました。

「耐用年数だけで計算するんじゃなくて、しっかり建物を見て評価してほしい」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

その場合は、インスペクション(既存建物状況調査)を受けることをお勧めします。有料にはなりますが、資格を持った建築士が建物全体を点検し、劣化具合などの報告書を出してくれるものです。“住宅の健康診断”だと思ってください。

これを行っておけば、売却する場合に次の買主へ家の状態を説明できるので、安心してもらえるメリットがあります。

弊社でもインスペクションを行っております。「適正な評価で家を売りたい」「売った後のトラブルを回避したい」という方はご相談くださいね。

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