長野市大岡・空き家探訪サイクリングに参加!山間地の物件流通のヒントとは?

先日、長野市大岡でデイキャンプしていたところ…

かっちょいいeバイク(電動アシスト付きスポーツ自転車)に乗った男性が「こんにちは!」と声をかけて来ました。

聞けば、eバイクで観光客や移住検討者を案内するツアーガイドさんとのこと。大岡では今、県の補助金を受けながら、サイクリング+地域の魅力体験の事業に力を入れているんだとか。

巡るコースも、希望に合わせてカスタマイズOKだったので「観光スポット&大岡の空き家の実情について知りたいです」とオーダーし、早速参加してみました。

eバイク、超快適!欲しくなりました(笑)

大岡をサイクリングしながら空き家探訪

中山間地の長野市大岡は、人口800人くらいの地区。かつて山村留学事業で有名でしたが(今も細々継続)、若い人が少なく急速に過疎化が進行…。

そんな状況を打破すべく、eバイクツアーを企画するなんてナイスアイデアですね!

詳しくは、大岡自転車活用推進協議会という団体のホームページをどうぞ。

参考サイト:https://cyclingoooka.com

eバイクは貸してくれますし、もちろんヘルメットも。初参加ということで3時間コース・2,000円(2024年3月までの特別価格)という安さも素晴らしい。

急な坂道でも、電動アシストだから少し踏み込むだけでスイスイ登って楽チン。11月中旬なので冷たい風を切りながらの下り坂は超寒いんですが、いやでも、この爽快感は格別です。最高時速80キロ出る高性能マシンなんですって。

立派なお屋敷が何棟も!…だけど

観光スポットを案内してもらいながら、私のメイン目的である空き家も探訪。10件ほど外から見学しましたが、どこも立派なお宅ばかりでした。

これほどの建築物を空き家のまま放置しておくのはもったいないなぁ…。

ガイドさんも「大岡住民自治協議会で空き家の棟数を調査しても、そこから先に進まない。利用できる空き家は賃貸したり売却し、移住者を呼び込むことで地域の振興につなげたいとの願いはあるんだけど…」と話していました。

さて、ここからは空き家の真面目なお話ー。

中山間地の空き家の活用メリットと課題

空き家を賃貸または売却することでの、所有者としてのメリットを整理しましょう。

  • 家賃や売買代金を得るので、固定資産税や維持管理費などに充てられる
  • 誰かに住んでもらえば建物の寿命延長が可能
  • 移住者が増えると活気づくので地域貢献できる

一方で、中山間地だと、移住者側としてはいくつかの課題があります。

  • 安定的な収入が得られる仕事はあるのか?
  • 田舎社会に適応できるか?
  • 建物が大きい&資材高騰により改修費用が高額になる

今はリモートワークも可能な時代ですから、定住ではなく、月に何度か物件を利用しながら田舎ライフを楽しむ方法もありかもしれません。

すべてが市場に出せるわけではない

空き家を「物件」として流通させるには、やはり所有者の協力が欠かせません。

相続手続きが未了だったり、所有者が認知症で施設に入っているなど、状況によっては物件化できないこともあるでしょう。また、建物の安全性に不安があるから出せない物もありますね。

それは仕方ないので、それ以外で賃貸や売却できる空き家を集めたいところ。

不動産取引の仕組みや価格設定などを所有者さんによく理解してもらうことも必要で、そこは私のような不動産業者の出番となります。

業者としては“割に合わない”山間地物件の取り扱いを敬遠しがちですが、ある程度の物件数が見込めるなら引き受けられると思うのです。

私的には、地元の皆さんとコラボしながら、まずは1件成功事例をつくりたいです。

長野市空き家バンクの補助金活用も一案!

上記でも触れた「改修費用が高額になる」については、長野市の空き家バンクの補助金を利用する手もあるので要チェックです。

空き家バンクに登録してある物件であること、県外からの移住者が定住することが原則となりますが、費用負担を軽くできるなら検討すべきです。

参考サイト:https://www.city.nagano.nagano.jp/n041000/iju/p004273.html

主な補助金を挙げてみますと…

  • (売買)仲介手数料、不動産登記費用、司法書士への報酬→補助率1/2以内、上限5万円
  • (賃貸または売買)清掃費、仏壇や家具の処分費など→補助率3/4以内、上限15万円
  • (賃貸または売買)外壁や床、設備などの改修工事費→補助率2/3、上限100万円(市街化区域以外の場合)

こういう制度の存在を知らない人も多いはず。私も事あるごとに説明するように心掛けていきます。

まとめと展望

eバイクに乗りながら、大岡の景観に触れたり空き家を巡ったりするツアーは新鮮で楽しい体験でした。地域の魅力を活かす工夫って大事ですね!

例えば移住検討者をターゲットに、観光スポット→空き家の賃貸or売買物件をいくつか内覧→地元レストランで食事しながら交流…みたいなサイクリングツアーを企画すれば、1日でまるっと大岡を体験できますね。さらに希望者には、お試し空き家宿泊もしてもらうとか。

単発で1件だけ物件内覧する従来のスタイルよりは効率的ですよね。

引き続き、私がサポートできることを研究していきますよ!