先日、1級空き家管理士の登録者Web講習というものを受けました。
動画を視聴しながら、空き家巡回をする際の手順や注意点をはじめ、押さえるべき関連法令について学習。
その中で「空き家バンクへの登録が進まない、または登録物件が少ない理由」という話題がありましたので、ちょっとここでスポットを当ててみます。
自治体が主体となり、賃貸・売買のマッチングをサポートする空き家バンク。
上手く行っている地域もある一方で、空き家はたくさんあるけど登録や取引があまり進んでいない地域もあります。
その理由として、人員の問題や広報・周知不足などが挙げられますが、実は所有者さんの都合による部分も多かったりします。
例えば、
- お盆と正月は帰ってきて空き家(実家)を使いたい
- 仏壇や遺品が残っている
- 賃貸した借主がご近所さんと揉めたらクレームが来そうという不安
- 「人に貸すほど落ちぶれたか」と、ご近所さんに噂されるのが嫌
…など。田舎になるほど、ありそうな話です。
さらには、空き家に対する“負の思い込み”が利活用を鈍くしている要素もありそう…。
所有者さんの思い込み
「この家じゃ、借り手や買い手は付かないだろう」
「貸すにも売るにも安くなるだろうから、今のままでいい」
「所有していれば、そのうち価値が上がるはず」
仲介業者の思い込み、というか本音…
「空き家は安いから旨味がない」
「売れない、貸せない、お客がいない」
しかし、これからさらに空き家が急増するので、余程の人気エリアでない限り価値が上がることはありません。近い将来に使う予定がない空き家は、早めに活用方針を決めるべきです。
京都市では、新たに「空き家税」を創設し、住んでいない家の流通促進&税収アップを図る動きがあるくらい(2026年度予定)。行政の空き家対策も、一層強化されるかもしれません。
一方で視点を変えれば、活用の仕方・磨き方によっては、住みたいという人が現れて、想定以上のリターンが見込める可能性もあります。
貸すか、売るか、更地にするか?…ベターな活用策は、物件ごとの履歴や管理状態などによって変わってきますので、気になる方はご相談ください。
まずは建物を朽ちさせないための管理、室内の片付けから始めてみるのもいいですね。
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