子供は独立し、リタイア後は夫婦2人でゆっくり暮らそうと思っていたところが伴侶に突然先立たれ…
広すぎる一戸建での独居が始まると、寂しさと老後の不安が頭をよぎる…
そんな状況から、マイホームを売却して一人暮らし向けのコンパクト住宅へ住み替える人が増えています。
そこで今回は、老後のシングルライフに適した間取り・広さについて取り上げたいと思います。
また、老後の一人暮らしと深く関わっている孤独死を防ぐ対策についても触れます。
老後一人暮らしに合った間取り・広さとは?
一般的なシニア世代の住み替えのうち、60%以上はマンションを選んでいるというデータがあります。一戸建に比べ、建物の耐震性が優れているほか、セキュリティや管理面でもしっかりしているからです。
しかし、マンションのような集合住宅はストレスに感じる方もいらっしゃるので、そこは好みが分かれると思います。
ただ、一戸建を選ぶ場合は、2階建ではなく平屋の物件をお勧めします。
マンションか一戸建か、賃貸か買い換えか…については、個々の事情によってベストな選択が異なりますので、シミュレーションしながら慎重に判断してください。
では、老後の一人暮らしに合った間取り・広さはどれくらいでしょうか?
個人的な見解としては、2LDK(およそ60㎡)がちょうどいいと思います。
リビング12帖以上+6帖の1室+4.5帖の1室+キッチン+トイレ+洗面所+バスルーム+収納くらいのサイズです。
さらに、いずれ車椅子を使うことになっても対応できるよう、段差のない玄関(またはスロープ付き)・幅の広い廊下・引き戸への変更・手すりの設置などが完了している部屋がいいですね。
間取りについてもっと細かく言えば、リビングからほかの2部屋に直接行ける配置、また、キッチン~洗面所~バスルームが直線的につながっている配置だと動きやすいでしょう。
ここのところ増えているシニア向けの平屋住宅は、こうした内装・配置になっていることが多いです。
老後一人暮らしで孤独死を防ぐ対策も必要
もう一つ、老後の一人暮らしに関連してニュースになるのが孤独死の問題です。お年寄りが家の中で亡くなり、発見が遅れてしまうケースです。
孤独死(Wikipediaより)
主に一人暮らしの人が誰にも看取られることなく、当人の住居内などで生活中の突発的な疾病などによって死亡することを指す。特に重篤化しても助けを呼べずに亡くなっている状況を表す
1年間に孤独死する人は、全国でおよそ3万人に上るいいます。特に、真面目な性格ゆえに周囲に相談や助けを求められない男性が多いそうです。
広すぎる一戸建からコンパクトな家に住み替えたら、次は孤立無援にならないための行動も必要になります。
単に外出の機会を増やすだけでなく、周囲の人たちとの接点を増やしましょう。
例えば、次のような対策で。
かかりつけ医を持つ
年齢を重ねると体の不安も増えてくるもの。一人きりになると生活習慣病から大きな病気に発展することもあるので、気軽に相談できるお医者さんを見つけてください。
子供や友人と連絡を取り合う
電話・メール・LINEなどで定期的に情報交換する習慣をつけましょう。地域の趣味サークルに所属して仲間を増やすのもいいです。
行きつけの店をつくる
お酒が好きなら居酒屋や焼き鳥屋でもいいですし、同年代の人が経営している食堂や喫茶店でもいいです。行きつけの店をつくって交流しましょう。
配達サービスを受ける
弁当や飲み物の配達サービスを契約し、配達員と会話する機会をつくりましょう。「もし何かあったらよろしくね」と頼める関係性を築くのも手です。
地域の民生委員に相談する
それぞれの地域に、子供やお年寄りの見守り活動をしている民生児童委員がいらっしゃいます。一度、市区町村に相談してみるといいでしょう。
私・笠井を話し相手にする
「話し相手だけでも欲しい」ということでしたら、私がお相手しますよ。部屋のちょっとしたゴミ捨てや片付けもやって差し上げますので、よかったら連絡くださいね(長野市限定)。
一人暮らしで周囲との接点を絶ってしまうと、家事をやらなくなり…室内が散らかったままになり…外出も面倒になり…元気がなくなり…という悪循環に陥ってしまいます。
積極的に外部と接する機会を増やしましょう。
まとめ
老後一人暮らしの住まいや、孤独死の防止について要点をまとめます。
- 老後の一人暮らしには、2階建の一戸建は広すぎる。持て余して管理しなくなる
- 自宅を売却し、コンパクトなマンションや平屋に住み替えた方がムダがなくなる
- 老後の一人暮らしに適した間取りは2LDK。バリアフリーで家事動線に配慮された物件を探すべき
- 最近増えている孤独死を防ぐため、外出の回数と周囲との接点を増やす
退職したら体力低下をダイレクトに感じるようになり、一人暮らしになった途端に急に老け込んでしまう人も多いと聞きます。
老後の住まいや一人暮らしになった場合の準備などを、早めに始めることも大切です。
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