長野市高田にある寿司屋【すし膳 はる真】さんで、ちょっと特別なランチを楽しんできました。
お相手は、最近ご自宅の売却を決断された80代女性の売主さん。
これから有料老人ホームへ引っ越しされるので「その前に一度、感謝の気持ちを込めて、ご飯でもどうですか?」とお誘いしたんです。
【はる真】さんのランチは、板前さんが目の前で赤酢の江戸前寿司を一貫ずつ握ってくれる、落ち着いた雰囲気のお店。
ネタの産地や特徴を説明してくれるので、それだけでも会話が弾みます。
「丁寧なお寿司、久しぶりだわ」と微笑まれる売主さんを見て、こちらも自然と肩の力が抜けました。
丁寧な寿司&丁寧に生きてきた売主さんの言葉に感動!

美味しい寿司を食べながら、普段の打ち合わせでは聞けなかったような話もたくさん伺いました。
生い立ちだったり、これまで長年営んでこられた商売のこと等々。
ご高齢とは思えないほど頭の回転も早く、お話しぶりもとても穏やか。
次々に話題が出てくるので、聞いていて飽きないどころか、こちらが学ばせてもらっている気持ちになります。




(個人的に気に入ったネタは、ふわふわの穴子と、甘さと塩味が絶妙な海老!)
売主さんの話で心に残ったのは、「80代になっても個人事業で商売を続けられたのは、良い人たちとの出会いがあり、みんなに支えてもらったから」とおっしゃったこと。
きっとご本人の努力と人柄があってこその結果だろうに、あくまで“周りのおかげ”と感謝する姿勢に、思わず背筋が伸びました。
こういう方の不動産をお預かりするからには、ただ“売る”のではなく、誠実に、丁寧に、しっかりとバトンをつなぐ役割を果たしたい!
そんな気持ちが自然と湧いてきた時間でした。
不動産売買は「取引」じゃなくて「人ごと」
この仕事をしていると、つい「売却」「価格」「契約」と、数字や手続きに意識が向きがちです。
でも、今回の【はる真】さんランチをしながら、売主さん人生を聞いていたら「この仕事、もっと“人ごと”としてやらなければ!」と思いました。
綺麗に握られた一貫の寿司が、板前さんの手から丁寧に届けられるように、不動産の仕事も、ちゃんと相手の思いを受け取って、丁寧に渡していくべきものなんだと気づかされました。
また一つ、学びのある会食でした。
「美味しいランチと仕事の話」……次回もまたあったら、ご紹介したいと思います。