家財片づけで床が見えた!父への恩返し【空き家レスキュー千曲市磯部編③】

前回までのあらすじ――。

相続した実家。

「いつか片づけなきゃ」と思いながら、なかなか大きな一歩を踏み出せなかったオーナー様。

そんな家と出会い、私は賃貸住宅として再生するプロジェクトに乗り出しました。

そして始まったのが、家財の片づけです。

いや。

正確に表現するなら、家財の山と格闘する日々でした(笑)

休日の友達は「ゴミ袋」

その後も、私は休みの日になると物件へ。

やることは決まっています。

ゴミを分別する。

袋に詰める。

運ぶ。

捨てる。

また分別する。

袋に詰める。

運ぶ。

捨てる。

……エンドレスです(笑)

しかも、まだ暑い時期。

エアコンはついていません。

窓を開けても、そこは真夏の空き家。

汗が出る。

タオルで拭く。

また汗が出る。

「不動産屋って、こんなに汗をかく仕事だったっけ?笑」

それでも、少しずつ家財は減っていきました。

オーナー様にもご協力いただき、かなりの量を減らすことができました。

そしてある日。

作業をしていると、近所の町内会長さんが様子を見に来てくださいました。

「大変ですねぇ」と、しばし現場を見学。

そして一言。

「お手伝いしたいけど……結構な量だから、戦力になれないわ(笑)」

でも、そのお気持ちだけで十分嬉しいです。

空き家が長く放置されていると、ご近所にとっても「どうなるんだろう?」という存在になります。

そんな中で、わざわざ様子を見に来てくださる。

それだけでも、この家が少しずつ地域の中に戻っていくような気がしました。

片づけの現実は甘くなかった

かなり減った。

確かに減りました。

でも、もともとの家財量が「超」が付くほど多かった。

これを全部、自力で処分していたら……

2027年になってしまう。いや、本当に(笑)

そこで、残った家財については、片づけ業者さんにお願いすることにしました。

もちろん、最初から全部お任せするという方法もありました。

でも今回は、自分たちでできるところまでやってから、残りをプロにお願いする。

この方法を選びました。

そして、その結果――

なんと、当初の片づけ見積りから30万円ちょっとを削減!

これは大きい〜。

30万円あったら、これから始まる内装工事にも使えます。

汗はかきましたが、汗30万円分(笑)

そう思えば、頑張った甲斐がありました。

9月、雨との戦いだった

ところが、ここで新たな敵が登場します。

長雨です。

9月は雨の日が続きました。

思うように作業が進みません。

家財を外へ運び出したくても雨。

分別したものを一時的に置いておくのも雨。

業者さんも思うように作業が進みません。

物量も多い。雨量も多い。

まさに「多い×多い」のダブルパンチ(笑)

結局、片づけには2週間ほどかかってしまいました。

でも、その長い戦いが終わったとき、家の中は見違えるほどスッキリしました。

ここで、ぜひビフォー・アフターをご覧ください。

片づけ「前」と「後」の写真

①ビフォー

①アフター

②ビフォー

②アフター

③ビフォー

③アフター

④ビフォー

④アフター

⑤ビフォー

⑤アフター

⑥ビフォー

⑥アフター

どうでしょう?

かなりスッキリしたと思いませんか?

そして、私はこの写真を見ながら思いました。

「あれ?この家、意外と良いんじゃない?」(笑)

今まで家財に埋もれていて見えなかった床。

見えなかった壁。

見えなかった空間。

それらが姿を現してくると、家そのものの印象が変わってきます。

あの床下収納もスッキリ!

そして、こちら。

例の床下収納(物置)です。

ビフォー

アフター

……すごいスッキリ(笑)

実はここ、最初に片づけをお願いした2社から「これはちょっと…」と断られていた場所です。

それを、今回お願いした業者さんが引き受けてくれました。

相当な労力だったことでしょう……。

この通り、ちゃんと「収納」として復活を果たせました。

感謝。

こうなってくると、人間、だんだん欲が出てくるものです。

「ここも直したい」

「こっちも変えたい」

「この部屋はこうしよう」

気がつけば、私の頭の中では、

「賃貸住宅としてどう生まれ変わらせるか」

という次のステージが始まっていました。

ちなみに借主さんの先行予約は…

ここまでキレイになってくると、

「住みたい!」

という方も出てくるかもしれません。

ペットを飼うこともできますからね。

ということで、借主さんの先行予約を――

まだ受け付けません(笑)

なぜなら、これから内装も変えていく予定だからです。

せっかくここまで片づいたのです。

それだけでは面白くありません。

この家ならではの魅力を出していきたい。

  • 築年数のある家だからこそできること。
  • 古いものを残しながら、使いやすくすること。
  • 田舎暮らしを楽しめる家にすること。

そんなことを考えています。

2年間、誰も暮らしていなかった相続空き家。

その家が今、少しずつ「もう一度、人が暮らす場所」へと変わり始めています。

オーナー様から届いた一通のメール

片づけ作業の中で、オーナー様からメールを頂きました。

そこには、こんな言葉がありました。

「旦那が出来るだけ片付けをしたい!と言ってくれて、私も仕事を休んで片付けました」

そして、

「親父さんに感謝しなきゃな!と言ってくれてます。後悔のないようにしたいので、気が済むまでやらせてください」

と。

私は、この言葉を読んで、少し考えました。

この家は、単なる空き家ではありません。

誰かが長年暮らした家。

家族の思い出が詰まった家。

そして、今は相続された家です。

だから、片づけるということは、単純に「物を捨てる」ということではないのかもしれません。

一つひとつの物を手に取りながら、

「これは父が使っていたな」

「これは昔の思い出だな」

そんな時間を過ごす。

それは、家財の整理であると同時に、家族の歴史を整理する時間なのかもしれません。

そして、もう一通

さらに、こんな言葉もいただきました。

「笠井さんのおかげで片付けのエンジンが掛かりました。期限があるから頑張れます」

そして、

「ずっと実家をどうしたらいいのか?悩んでいましたので、最後の父への恩返しです」

と。

この言葉には、胸にくるものがありました。

相続した実家を整理しなければいけない。

頭では分かっている。少しずつ片づけてもいる。

でも――

大きな一歩を踏み出すのは、なかなか難しい。

そんなことは、決して珍しいことではありません。

私は今回、その背中をほんの少し押すことができたのかもしれません。

「そろそろやらなきゃ」と思っていたことを「今、やろう」に変える。

それができたことは、私自身も嬉しく思います。

そして何より、

お父様への気持ちに区切りをつける時間に、このプロジェクトが関われたこと。

それが、私にはとても感慨深いことでした。

実は私が再生しているのは、家だけではないのかもしれません。

そんなことを、このメールを読んで感じました。

このプロジェクトに関われて、本当に良かったと思います。

さあ、次は内装だ!…しかし、とんでもない出来事が!

長かった片づけも、ようやく終了。

床が見えた。

部屋が広くなった。

家の本来の姿が少しずつ見えてきた。

そして私は「よし!次は内装だ!」と、すっかりその気になっていました(笑)

  • 壁をどうする?
  • 床は?
  • 照明は?
  • 古い家の良さを残しながら、どこまで現代風にする?

あれこれ考えながら、次のステージへ進もうとしていました。

そう。

このときの私は、この家がここから大きく変わっていくもと信じていました。

ところが、その直後……。

私のもとに、信じられない報告がもたらされることになります。

まさか、こんなところに“次なる問題”が待ち構えていたとは!

この家は、まだ私を解放してくれません(笑)

一体、この家はどうなってしまうのか?

本当に、無事に賃貸住宅として世に出すことができるのか?

次に待っていた「まさか」の正体とは?

空き家レスキュー千曲市磯部編、衝撃の次回へ続きます。