今回は、少しだけ不動産の話から離れて、私が将来やってみたいことについて語らせてください。
現在、私は「空き家レスキュー」として、空き家のオーナー様からの相談を受け、売却や賃貸など、その家にもう一度役割を与えるためのお手伝いをしています。
その活動の中で、ふと思うことがあります。
もし私自身が何棟かの空き家を所有できるようになったとして…
その中の一部を、ただの「貸家」ではなく、人が集まる場所として再生してみたい。
私がいつかやってみたいのが、
「小さなブックカフェ」です。
古い一軒家を少しずつ直して、本棚を並べる。
そこに珈琲の香りが漂っていて、静かに本を読める。
子どもから大人まで、それぞれが好きな時間を過ごせる。
そんな小さな「憩いの場」です。
“マンガ喫茶の一戸建て版”と表現すればイメージできますか?
ある古い空き家に、本棚が並んだ日

玄関を開ける。
「こんにちは」
小さな声が響く。
そこは、昔は誰かの家だった場所。
長い間、誰も住んでいなかった空き家です。
でも今は違います。
きれいに片づけられた室内には、壁一面の本棚。
絵本、小説、エッセイ、図鑑、料理の本、写真集、漫画。
子どもが手に取ってもいい。
大人が何時間読んでいてもいい。
難しいルールはありません。
本棚に並んでいる本の横には、小さなポップが貼られているのです。
「ノスタルジックな気分になりたいなら、この一冊」
「最近、ちょっと疲れていませんか?そんなあなたに」
「失恋したばかりのあなたへ。このお薬をどうぞ」
「頭の中がモヤモヤしている人に。読んでスカッとしてください」
本のタイトルや著者名だけではありません。
その本を「どんな気分の人に読んでほしいか」が書かれています。
本屋さんのポップを眺めるように、棚の前を歩く。
「今日は何を読もうかな」
そんな時間そのものを楽しんでもらいたいのです。
「今日は、どんな本にしますか?」

予約して来てくれたお客さんが、窓際の椅子に座ります。
外には小さな庭。
季節によって、緑の色も変わります。
「今日はどんな気分ですか?」
そう聞かれて、
「うーん……。特に理由はないんですけど、ちょっと疲れているかな」
と答える。
すると、
「それなら、このあたりはいかがですか?」
と何冊か紹介してくれる。
一冊を手に取る。
ページをめくる。
「これ、面白そう」
その瞬間から、今日読む本が決まります。
本との出会い方って、こんな感じでいいと思うのです。
「有名だから読む」
「売れているから読む」
だけではなく、
「今の自分にピッタリだから読む」
そんな選び方があってもいい。
そして、珈琲を一杯

「珈琲はいかがですか?」
もちろん、この小さなブックカフェでは珈琲も飲めます。
こちらも、ちょっと変わっています。
エチオピア、コロンビア、グアテマラ、ブラジル……。
それぞれの豆の特徴を知りながら、その日の気分に合わせて選びます。
「今日は本を読みながら、のんびりしたいから……まろやかなブラジルにしようかしら」
そんな注文もいい。
「今日はちょっと元気を出したいから、華やかなエチオピアにしてみようかな」
そんな選び方もいい。
珈琲の味を細かく説明するだけではなく、
「今日のあなたなら、この珈琲」
と提案できる場所にしたいのです。
珈琲だけではありません。
事前に予約していただければ、小さなスイーツも用意します。
ショコラテリーヌ。
カッサータ。
季節によっては、別のお菓子も。
お気に入りの本を開いて、珈琲を一口。
そして、スイーツを少し。
窓の外を眺める。
時計を見る。
「あ、もうこんな時間なんだ」
そんな半日があってもいい。
本も喫茶も、あなた好み

この場所で提供したいのは、本そのものだけではありません。
珈琲そのものでもありません。
「自分のために選んだ時間」です。
今日は静かな本。
今日は少し笑える本。
今日は昔を思い出す本。
今日は子どもと一緒に読む絵本。
そして、それに合わせた珈琲。
甘いスイーツ。
静かな音楽。
古い家ならではの木の匂い。
窓から差し込む午後の光。
そんなものが全部合わさって、一つの空間になる。
忙しい毎日を過ごしている人が、ほんの半日だけ、時計を気にせず過ごす。
そして帰るとき、
「なんだか少し元気になったな」
と思ってもらえたら。
それだけで、この場所には価値があると思うのです。
どうですか?私の将来の夢は(笑)

…と、ここまで書いてきましたが、どうでしょう?
私の将来の夢は(笑)
もちろん、まだ実現できません。
- 適した空き家を見つける必要があります。
- 本を揃えなければなりません。
- 内装や設備を整える必要もあります。
- 珈琲やスイーツを提供するための仕組みについても、きちんと考えなければなりません。
そして、何より「誰が運営するのか」という問題もあります。
予約制とはいえ、一人ではできません。
でも、考えていると楽しいんですよね。
「ここに珈琲カウンターを作ったら面白そう」
「この古い窓際に椅子を置いたら、本を読むのに最高じゃないか」
そんなことを考えているだけでワクワクします。
幸いなことに、私の周りには本が好きな人がいます。
空き家の片づけや補修を手伝ってくれる人もいます。
ケーキを作れる人もいます。
飲食店を経営している人もいます。
実際に予約制でスイーツを販売している仲間もいます。
そして、これから珈琲焙煎を学ぼうとしている仲間もいます。
そう考えると、もしかしたら「すごいチーム」を作れるのかもしれません。
最初は数人。そこから少しずつ仲間が増えていく。
何度も遊びに来てくれたお客さんが、
「ここ、好きだな。何か手伝いたいな」
と言ってくれる日が来るかもしれません。
そのうち、
「じゃあ、月に一度くらい手伝ってくださいよ(笑)」
なんてことになるかもしれません。
そんな未来を想像すると面白いですよね。
空き家を「誰かの居場所」に変える

私が取り組んでいる「空き家レスキュー」は、基本的には空き家のオーナー様の売却・賃貸をサポートし、その家にもう一度役割を持たせることです。
でも、その先にはいろいろな可能性があると思っています。
- 誰かが住む家になる。
- 誰かが商売をする場所になる。
- 誰かが本を読んで珈琲を飲みながら、ゆっくり過ごす場所になる。
空き家というと、「困ったもの」「どうにかしなければならないもの」というイメージがあるかもしれません。
でも、私はそこに夢を見てもいいと思うのです。
長い間眠っていた一軒の家が、もう一度、人の気配を取り戻す。
そこに本棚が並び、珈琲の香りが漂う。
誰かが笑う。
子どもが絵本をめくる。
大人が静かに小説を読む。
そして、帰り際に「また来よう」と言ってくれる。
そんな空き家が一軒くらいあっても、いいじゃないですか。
いつか、本当に作ってみたい
私は夢を夢のままにしておくつもりはありません。
まずは空き家レスキューを続ける。
自分でも所有できる家を少しずつ増やしていく。
そして、その先にある「空き家を活用した新しい場所」を考える。
途中で運命的な一軒の空き家に出会うかもしれません。
「この家だ」と思える家に。
そのとき、本棚を置きます。珈琲を淹れます。
誰かがおすすめしてくれた本を並べます。
小さなポップを書きます。
そして、最初のお客さんを迎えます。
「いらっしゃいませ。今日はどんな気分ですか?」
そんな言葉から始まる、小さな小さなブックカフェ。
いつか実現してみたいと思います。
- 「ぜひ空き家ブックカフェを作ってほしい!」
- 「こんな本を置いてほしい!」
- 「私も協力したい!」
そんな方がいましたら、ぜひアイデアください。
まだ夢の段階だからこそ、いろいろなアイデアを詰め込めます。
空き家レスキューの先に、こんな未来が待っていたら。
私は、かなり楽しい人生だと思うのです。









