最近は長野市の空き家バンクの登録物件も増えてきましたね。
長野県への移住ニーズの高まりもあるからでしょう。
空き家バンク=賃貸・売買できる空き家の情報サイト
空き家バンクを介して取引するメリットは、行政のバックアップにより、物件の片付け・修理・リフォームの補助金制度があることです。
しかし、知っておいてほしい注意点が2つあるので、ぜひ本記事をチェックしてください。
「移住者」と「所有者」に限定される
空き家バンクの登録物件は、長野市民でも誰でも取引できます。
しかし、補助金を利用できるのは、長野県外からの移住者、または移住者に空き家を賃貸する所有者に限られます。
どんな人が「移住者」に該当するかというと…
- 県外に住んでいる人で、補助金を申請する前3年間において県内に住んだことがない人
- 現在市内に住んでいる人で、転入した日以前3年間において県内に住んだことがなく、かつ、転入日から(補助金)申請日までの期間が5年以内の人
(20歳以上60歳未満など、ほかにも条件あり)
つまり、昔からの定住者(地元民)は補助金を使えません。空き家バンクの目的は移住促進なので、当然のことではありますね。
すでに移住している人でも、5年以内であれば利用できる点はメリットです(空き家バンク登録物件である必要はありますが)。
また、空き家の所有者が申請することもできますが、賃貸物件に限られます。売買物件の場合は、買主(移住者)が申請することになります。
(補足)補助金の対象になる費用とは?
ちなみに、補助金の対象になる工事の内容は、以下の通りです。
- 〈片付け〉居住するのに支障がある残置家財の処分費 ⇒ 限度額10万円
- 〈改修〉外壁・屋根・基礎・床・窓・畳などをはじめ、電気設備・給排水設備などのリフォーム費 ⇒ 工事費の2/3以内で、限度額100万円(市街化区域は50万円)
同じ物件で〈片づけ〉と〈改修〉両方の申請も可能です。
補助金がもらえるまでの期間が長い
もう一つの注意点は、補助金が交付されるまでの期間が約3カ月はかかるところです。
長野市の担当窓口でもらってきた資料によると、申請から交付まで次のようなステップを踏みます。
(申請前に工事の見積もりを取ったり、賃貸借契約や売買契約をしておく必要あり)
- 申請書類を市に提出
- 市の審査(1カ月〜2カ月)
- 補助金の交付決定の通知(決定前に着手した工事は対象外になってしまう)
- 工事・片づけに着手
- 工事・片づけ完了後、報告書を市に提出
- 市の確認→補助金確定の通知
- 補助金の請求書を市に提出
- 補助金が着金
公金が投入されるため、しっかり精査されるのは仕方ないにしても、もうちょっと短期間で交付を受けられたらいいですよね。
特に賃貸物件で数カ月も待たされるとなると、途中で貸主・借主の事情が変わったり、心変わりすることもありそう…。賃貸では使いにくい気がします。
まとめ〜空き家バンク登録代行やってます~
以上、空き家バンクの注意点について紹介しました。
長野市の窓口の職員さんも「もう少し使い勝手がいい制度にしたいんですが…」とは言っていました。今後の改善・拡充に期待したいところです。
なお、弊社では空き家バンク登録の代行も承っています。物件の査定から長野市への登録手続きをはじめ、広告~契約~引渡しまでサポートします。
空き家を賃貸or売却したいオーナーさんいらっしゃったら、ぜひお声がけください。