相続した古い空き家はもう使えないし、かと言って、受け継いだ不動産を売却したくはない。
そんなときは、更地にして月極駐車場として貸し出すことも活用策の一つです。
ただし、メリット・デメリットを理解した上で判断しましょう。
月極駐車場にするメリットは?
駅前の好立地なら、駐車場ニーズが高いのでコインパーキング経営が有効でしょう。しかし、郊外でしたら自主管理の(月極)青空駐車場が多いと思います。
メリットとしては…
①初期投資が比較的少ない
古家をリフォームして住める状態にすることを考えれば、駐車場として整備する方が安くなります。
必要な経費は、解体費、砕石敷き(またはアスファルト舗装)、ロープ張り(または白線引き)、看板代などです。
②管理の手間が少ない
除草やゴミ拾いなどの管理で済みます。
老朽化によりメンテナンスが必要な空き家に比べれば、負担は少ないですね。
③安定した収入が得られる
借主さえ見つけることができれば、月々安定した賃料が入って来ます。
仮に空き家を賃貸する場合、ゼロ(空室)か100(満室)かになりますが、台数が多く取れる駐車場ならリスク分散できます。
④貸主の都合で解約できる
居住用の賃貸は「借地借家法」が適用されるため、借主の立場が最優先されます。しかし、駐車場にはそれがありません。
「やっぱり自分で土地を使いたい」など貸主の都合により、1カ月以上前に借主へ通告することで解約することもできます。
月極駐車場のデメリットは?
月極駐車場を始める前に、どれだけニーズがありそうか調べることが重要です。
通勤者が多い工場や病院などが近くにあったり、世帯数分の駐車場が足りていない賃貸アパートが近くにあったりすると有利。
この事前調査を怠ると、駐車場を整備しても満車になりません。
このほかデメリットとしては…
①高い賃料収入は見込めない
長野市郊外の駐車場の相場は、1台につき月3,000円〜4,000円といったところ。
アスファルト舗装したり、ガレージにすれば賃料も上げられますが、初期投資も当然増え、ニーズとのバランスの見極めも必要です。
②クレームが出ることもある
駐車場のクレームと言えば、夜間の騒音や長時間のアイドリングなど。近隣から連絡を受けたりします。
知らない車の迷惑駐車に悩まされることもあるかもしれません。
③業者に委託すると手残りが減る
借主を探す仲介や、管理業務を不動産会社に依頼することもできます。
ただし、その分の報酬を支払うため、手残りが想定より少なくなることも。委託するなら、台数が多い駐車場が向いていると言えます。
収支のシミュレーションも行いましょう。
④自主運営・管理だと苦戦することも
③のような委託はせず、自ら集客・営業・契約まで行う貸主もいます。
ですが、上述した通り、立地によっては借主がなかなか見つからないこともあり得ます。
まとめ
メリット、デメリット、どちらの比重が大きかったでしょうか?
郊外の空き家を解体して駐車場を運営する場合は「年間の固定資産税や維持管理費を支払って、手残りが少し出ればいい」くらいの心持ちがちょうど良いと思います。
弊社でも駐車場の仲介や管理、ニーズ調査なども行っておりますので、興味あればご相談ください。
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