中古住宅や、昔からある住宅地の土地を見に行ったとき。
お隣さんとの間に、ちょっと古びたブロック塀が立っていませんか?
「これ、いっそ壊して駐車場広げたいな」
――ちょっと待ってください。
そのブロック塀、本当にあなたのものですか?
実はこの“境界ブロック塀問題”、不動産売買ではよく登場します。
今回は、その注意点をまとめます。
ブロック塀は、勝手に撤去してはいけません

境界に立っているブロック塀。
これ、見た目だけでは「誰のものか」は分かりません。
例えば、こんなケースがあります。
- 自分の敷地の中に全部入っている → 自分の所有物
- お隣の敷地の中に全部入っている → お隣の所有物
- ブロック塀の真ん中が境界線 → 共有物
特に古い住宅地では「中心線が境界」というケースがよくあります。
つまり、塀は半分ずつの持ち物。
もし共有だった場合、あなたが勝手に撤去してしまうと…
当然、トラブルになりますね。
まず確認すべきは「境界はどこか?」「塀は誰の所有か?」です。
まず見るべきは「境界標」と「地積測量図」

境界を確認する第一歩は、現地チェック。
地面をよく見ると、こんなものが埋まっていませんか?
- 金属の鋲(びょう)
- コンクリート杭
- プラスチック杭
これらは「境界標」と呼ばれます。
土地の“公式な端っこマーク”です。
さらに、法務局に備え付けられている「地積測量図」も確認しましょう。
図面上に境界の位置や寸法が記載されています。
ただし注意。
図面が古かったり、現地と一致しないこともあります。
あるいは、境界標が見つからない、図面が曖昧…
そんなときは「たぶんここだろう」は絶対NGです。
ブロック塀の履歴を調べる

意外と大切なのが「この塀、いつ誰が作ったもの?」という履歴です。
売主さんだけでなく、できればお隣さんにもヒアリングしましょう。
- どちらが建てたのか
- 費用は誰が出したのか
- 共有の認識はあるのか
もし共有だった場合、将来こんな問題が出てきます。
「地震でヒビが入った」
「傾いてきた」
「解体が必要」
そのとき、費用はどうするのか?
半分ずつ?
話し合い?
どちらかが全額?
これを事前に話しておくだけで、将来のトラブルは激減します。
曖昧ならプロに任せる
どうしても境界がはっきりしない場合。
そのときは、土地家屋調査士さんに依頼するのがベストです。
測量を行い、隣地所有者と立会いの上で境界確定をします。
時間も費用もかかりますが、境界問題は“あいまい貯金”をしても、将来、必ず利息付きで返ってきます。
安心して住むための「保険」だと思ってください。
(私の実例)中心線が境界だったケース
昨年、私が売却した自社物件でも同じようなケースがありました。
隣地との間に立つブロック塀。
調査と現地確認の結果「塀の中心が境界」でした。
お隣さんと一緒に現地で確認し、双方で同意。
さらに――
その塀を2mほど削ると、双方とも駐車しやすくなることが分かりました。
そこで、
- 解体費用は弊社負担
- 一部解体について双方合意
- 合意書を取り交わし
- 将来補修が必要な場合は協議する
という形で整理しました。
結果、トラブルゼロ。むしろ関係は良好です。
境界問題は「戦い」ではなく、「会話」で解決できます。
まとめ:塀より大事なのは「関係」
ブロック塀はただのコンクリートの塊ですが、その向こう側には人が住んでいます。
中古住宅や古い宅地を購入するときは、
- 境界標を確認
- 地積測量図を見る
- 所有者と履歴を調べる
- お隣さんにもヒアリング
- 曖昧なら土地家屋調査士へ
これを忘れないでください。
ブロック塀を見るときは「これ、誰のもの?」と一度立ち止まる。
それだけで、あなたの不動産購入は一段レベルアップします。










