空き家でよく見かけるのが、強烈な青臭いニオイを繰り出すカメムシです。
田舎では、そのまんま“くさ虫”と呼ばれたりもする彼らです。
カメムシは、春先の4月頃から繁殖し、10月~11月に越冬のために集団で家屋まわりに集まる習性があります。
そして、わずかな隙間から屋内に入り込み、寒さを凌ぐわけです。 人の出入りが少なく、掃除や換気もされにくい空き家は、こうしたカメムシの格好の越冬場所に。
この記事では、侵入ブロック策や、駆除方法について触れていきます。
長野市でのカメムシ大量発生のケース

長野市内にある、空き家歴6年の住宅。
掃除のため入室した途端、真っ先に鼻腔をくすぐる“あのニオイ”…。
「大量発生した」というニュースを聞いていたので、すぐわかりました。
柱の木の色に同化してじっとしていたり、ひっくり返って死んでいたり、カーテンの隙間に身を隠していたり…。
ざっと見ても100匹くらいはいたんじゃないでしょうか。
ニオイが充満しないよう、私はガムテープでの捕獲をトライ。カメムシ1匹ずつ、ガムテープでゆっくりペタペタ駆除していきました。
さすがに20匹で断念しましたが…。
一つだけカメムシのありがたい点は、素早く逃げ回ったりしないところです。
ゴキブリやカマドウマやムカデ等とは違うので、すぐ捕まえられます。
この空き家は築年数も古かったので、建て付けも狂っていて隙間だらけでした。
カメムシも侵入しやすく「快適ないい家を見つけた!」と、みんなで喜んで休んでいたことでしょう。
(カメちゃん、ごめん…)
今からできる!カメムシの侵入防止策

空き家を管理している人や、これから空き家を引き継ぐ予定のある人は、以下のような対策を早めに取っておくことが大切です。
- 網戸やサッシの隙間をチェック:破れた網戸やゆるんだサッシは、格好の侵入口。防虫パッキンや、目の細かいネットで補強しましょう。
- 換気口・通気口にも注意:金網の目を細かくするか、防虫キャップを設置するのが効果的です。
- 忌避剤の設置:カメムシはハッカやミントの香りを嫌うので、天然のアロマスプレーや、市販の忌避剤を出入り口に使うのもアリです。
- 定期的な巡回と掃除:人の気配があり清潔感があると、虫は寄りにくくなります。できれば月に1回は点検を。
特に9月頃からは、カメムシが越冬場所を探して活発に動き始める時期なので、このタイミングでの対策がとても重要になります。
それでも発生したら?安全に駆除する方法

もし、すでにカメムシが発生してしまったら、無理に手でつぶすのはNG!
例のニオイの原因になりますからね。
- ガムテープでそっと取る:手ごろなサイズに切ったガムテープの中央あたりをペタッと当てて捕獲し、ソフトに包んでしまいます。触らず処理でき、ニオイも最小限に抑えられます。
- ペットボトルを活用:ペットボトルの口はちょうどいい大きさなので、カメムシを覆うようにして壁面にくっ付けると落ちてきます。さらに水を入れておけば、這い上がりをブロックできます。“カメムシホイホイ”なる物を考えた人もいます。
- 掃除機は注意:紙パック式ならOKですが、ダイソンなどのサイクロン式だと中で臭いが充満します。
- 駆除スプレーを使う:カメムシ専用の駆除剤もホームセンターで手に入ります。ただし、屋根裏など手が届かない場所は、無理せず業者に相談するのも手です。
- 専門業者に依頼:大量発生している場合や、再発防止も考えるなら、プロに任せるのが確実。長野市内でも害虫駆除業者は複数あり、空き家管理とセットで請け負ってくれるところもありますよ。
私は①を採用しましたが、その分、手間はかかりますね。
②も良い方法ですが、捕獲した大量のカメムシが視界に入るので「大群恐怖症」「虫恐怖症」の人は、やはり業者依頼がいいですね。
参考:カメムシホイホイ(Xの投稿より)
カメムシ対策必需品のカメムシホイホイ。その名器たる所以をぜひ見てほしい。 pic.twitter.com/GW0OeFzj40
— 田中一馬 但馬牛農家の精肉店・田中畜産 (@tanakakazuma) November 24, 2019
まとめ:空き家こそ「早めの対策」がカギ!
大量のカメムシは見た目の不快さだけでなく、越冬のために長期間家に潜んだり、春になって一斉に活動を再開したりと、厄介な存在です。
空き家だからと放置せず、ちょっとしたチェックとメンテナンスを重ねておくことで、虫の侵入も防げます。
長野市のように寒暖差のある地域では、こうした季節のリズムに合わせた管理がとても大切になります。
人が住んでいない家こそ、「気にかけること」が最大の予防策ですよ。