草刈りから始まる田舎の家再生。地元のプロが凄い!【空き家レスキュー大岡甲編②】

「空き家に失敗はない。空き家を放っておくことが失敗なのだ」

はい、今回も深い明言を発しました(笑)

今回は、長野市大岡甲のレスキューPart②です。

空き家バンクに登録され、なかなか買い手が決まらなかったこの家を、私が個人で購入。

まずは自分の「遊び場」「別荘」として使い、いずれ貸家にする。

そんなプロジェクトです。

前回、10年間眠っていた家に恐る恐る通水してみたところ、

「シャー……」

という、あまり聞きたくない音が。

水回りが大変なことになっているようです。

そんな状態で、まず何から始めるのか。

水道修理?

それとも大掃除?

いいえ。

もっと先にやることがありました。

まずは「草刈り」です(笑)

家の中を直す前に、やらなければならないこと。

それは――草刈りです。

何しろ、敷地が広い。

家の周囲も草ボウボウ。

家まで入っていく進入路も草のアーチ。

この状態では、何をするにも草をかき分けなければなりません。

「ううむ…自分でやるか!」

一瞬、そう思いました。

しかし、よく考えてみると……

敷地、広大。

時間、ない。

草、元気。

私、そんなに若くない(笑)

これはかなり厳しい。

そこで、せっかく大岡に物件を持ったのだから、地元の方に相談してみることにしました。

相談したのは大岡地区住民自治協議会の事務局です。

「この敷地の草刈りをお願いできませんか?」

すると、ありがたいことに紹介していただきました。

大岡地区の「草刈りのプロ3人衆」です!

さすがプロ!半日でスッキリ

この時期は、地元の皆さんも収穫作業などで忙しい時期。

そんな中、時間をつくって来てくださいました。

給排水ルートを点検しやすくするため、家の周囲を重点的に、さらに物件に入るまでの進入路も刈ってもらいました。

作業は半日で終了。

早い!

安い!

上手い!

まさに、三拍子そろった草刈りでした。

「ここ、本当に同じ場所ですか?」というくらいスッキリ。

やっぱり、お願いして正解でした。

空き家再生というと、どうしても建物のリフォームばかり考えてしまいます。

でも、その前に敷地をちゃんと作業しやすい状態にする。

これも立派な再生の第一歩なんですね。

そして今回、改めて感じました。

やっぱり地元のことは、地元の方に相談するのが一番ということを。

ご近所さんへ、ご挨拶

草刈りに合わせ、もう一つやっておきたいことがありました。

物件の進入路前にある、ご近所のお宅へのご挨拶です。

今回、所有者が変わったこと。

しばらく私自身が「遊び場」「別荘」のように使うこと。

そして、貸家として活用したいこと。

そのあたりをお話ししました。

すると、奥様がとても優しく、

「この辺も空き家だらけになっているから、誰か使ってくれるならありがたい。ほら、あそこにある別の空き家にも手を入れてほしいわ」

とおっしゃってくださいました。

なんだか、嬉しいですね。

そして、さらに嬉しいことが。

なんと奥様、ご自分で作ったお米をくださいました。

品種はミルキークイーン。

さらに、ナス、キュウリ、ピーマンも。

……いや、もう、物件を買っただけなのに、急に食生活まで豊かになっています(笑)

こういう交流があるのも、田舎の物件の面白さでしょう。

都会の不動産取引では、なかなかこうはいきません。

こうして地域の方と顔を合わせ、

「これからここを使わせてもらいます」

と挨拶をする。

そして、

「頑張って使ってくださいね」

と言ってもらえる。

こういう不動産が好きです。

次は「家」を直さなければならない

敷地がきれいになりました。

ご近所への挨拶もしました。

となれば――次は、いよいよ家そのものです。

前回から気になっていた水回り。

「シャー……」と音を立てている、あれです。

当初は、知り合いの業者さんに修理をお願いするつもりでした。

ところが。

ここでも、地元のご縁がつながります。

紹介していただいたのが、大岡でいわゆる「コミュニティ大工」をされているKさん。

70代の大工さんです。

さっそく現地を見てもらうことにしました。

コミュニティ大工さん、登場

お酒が好きというKさん。

小柄な方です。

しかし、現場に入ると動きが早い。

「あっちかな」

「こっちかな」

と、慣れた様子で確認していきます。

水道の水を出し、音を頼りに配管をたどり、漏水箇所を一つずつ特定していきます。

「ここもダメだねぇ」

「凍みて(=凍結して)配管に穴開いとる」

早い。プロです。

そして、調べてもらった結果。

どうやら、この家、思っていた以上に凍結被害を受けていました。

まさかの「全部交換」

冬の大岡。当然、寒い。

そして、空き家。

水が抜けきらなかった部分が凍結し、至る所が破損していました。

  • 不凍栓の管
  • 給湯器の管
  • お風呂の管
  • トイレの管

色んな管、あっちもこっちも(涙)

「これは、結構かかりそうですね…」

私の頭の中に、請求書のイメージ映像が流れ始めます(笑)

ところが、地元大工であるKさんの凄いのは、価格も安いところ。

普通に業者へ依頼した場合の見積り額の、半分くらいの価格で収まりました…!

そして「ここも直しておいた方がいいですね」

という話になり――

キッチンの床も張り替えることにしました。

それでも総額は、想定よりグンと安い。

「ちゃんとリフォームする工事」へと変わっていきました。

地元に「頼れる人」がいる強さ

今回、草刈りをお願いしたのも地元の方々。

修理をお願いしたのも地元の方。

そして、ご近所にも知っている方がいる。

これって、実は貸家を運営する上でも、かなり大きなメリットだと思います。

この家を誰かに貸し出したとして……

冬になって、

「水が出ません!」

「給湯器がおかしいです!」

「どこからか水が漏れています!」

なんて連絡が来たらどうするか。

所有者が遠方に住んでいたら、対応するのも大変です。

でも、近くに相談できる人がいる。

すぐ現地を見てもらえる。

修理の手配もできる。

この「クレーム対応の早さ」は、貸家オーナーにとって、とても大事なポイントです。

家賃をいただく以上、

「何かあったら、すぐ対応します」

という姿勢は、入居者さんにとっても安心です。

貸家は、家だけで経営するものではない。

地域とのつながりも、立派な資産なんです。

少しずつ、住める「家」になってきた

草が刈られました。

家の周囲が見えるようになりました。

ご近所にもご挨拶しました。

そして、水回りの修理も始まりました。

キッチンの床も、新しくすることになりました。

少しずつ。

10年間眠っていたこの家が、「空き家」から「住む家」へ戻り始めています。

「この部屋はこうしよう」

「ここはこうしたら面白そうだな」

と、色々と考えるようになってきました。

工事が一通り終わったら――

まずは私自身が泊まってみようと思います。

もちろん、キャンプです。

……家の中で(笑)

いや、せっかくなので、外でキャンプもいいですね。

夜になったら星を見て。

朝は山の空気を吸って。

コーヒーを飲んで。

「ここ、本当にいいなぁ〜」

なんて言ってみたい!

次回は、お泊まりレポートかな(笑)