「えっ?家買うのに“名札”がいるの?」
はい、必要なんです。
例えば、あなたが人生で初めてランドセルを買ったとしましょう。
ピカピカのランドセルに名前を書きます。
そう、「これは自分のものだよ!」ってアピールするための“名札”です。
実は家や土地を買ったときも、同じことをする必要があります。
これが【登記】という作業。
そして、登記をするには「登録免許税」という税金がかかるんです。
登録免許税ってなに?

一言でいえば…
「この家(または土地)は正式に〇〇さんのものですよ〜!」と、法務局という役所に登録してもらうための手数料=税金のことです。
家を新築したり、中古住宅を買ったり、誰かに家をプレゼントしてもらったりすると「登記(とうき)」をして、その所有権を目に見えるカタチにする必要があります。
で、その登記の種類によって、税金の金額が変わるんです。
税金はどうやって決まるの?
モノを買った値段で決まるわけではありません。
登録免許税は、基本的に【固定資産税評価額 × 一定の税率】で計算されます。
「評価額ってなに?実際に支払った金額じゃないの?」と思ったあなた、鋭いです!
実は「固定資産税評価額」というのは、毎年、市役所が決めてる“この土地や建物はいくら相当かな〜?”というオフィシャル価格のことです。
駅近くの人気エリアの土地は高くなりますし、新しい建物も高くなります。
評価額はだいたい、実際の売買価格より2〜3割安いことが多いです。
使われることが多い種類と、その税率まとめ

登記の種類 | 通常の税率 | よくある場面 |
所有権移転登記(土地) | 評価額の1.5% | 売買で土地を買ったときなど |
所有権移転登記(建物) | 評価額の2.0% | 中古の家を買ったとき |
所有権保存登記(建物) | 評価額の0.4% | 新築の家を建てたとき |
抵当権設定登記 | 借入金額の0.4% | 住宅ローンを借りたとき |
保存というのは「新築」の場合で、移転というのは「中古」の場合を意味します。
ある条件を満たすと、税率が“おまけ”されることもあるんです!
登録免許税は節約できる
おまけのことを「軽減措置」と言います。
例えば、新築のマイホームで一定の条件を満たすと…
▶ 所有権保存登記の税率が0.4% → 0.15%に
▶ 所有権移転登記の税率が2.0% → 0.3%に
なんていう特例もあります。
ただし、条件や期限があるので、事前に税理士さんや税務署へ確認を!
登録免許税はどうやって納める?
請求書が手元に届くわけではありません。
登記の手続きは一般的に司法書士さんに依頼するので、その際の見積書に「登録免許税」と入っているはずです。
税金を納めているという感覚はないかもしれませんが、間接的にしっかり支払っているんです。
ちなみに、登録免許税のほか、司法書士さんへの報酬支払いもありますので、見積書の総額を確認しましょうね。
まとめ:名札をつけるにはお金がかかる!
登録免許税とは、不動産の「名札」をつけるために必要な“国へのお金”。
いきなり「なんでこんなに税金払うの?!」とならないよう、買う前にしっかり確認しておきましょう!
不動産の税金って、ホントにややこしいです。
繰り返しになりますが、税金のことを聞くのは、税理士さんか税務署です。
不動産屋さんは税金のプロではありませんから、ご留意ください。