「これは手強い…」でもワクワクした物件【空き家レスキュー長野市平柴編①】

久しぶりの「空き家レスキュー」シリーズ、今回の舞台は長野市平柴です。

オーナー様からご相談いただいた内容は、とてもシンプルでした。

とにかく手放したいんです

こういう言葉の裏側には、だいたい色々なドラマがあります。

現地に向かう前から“嫌な予感”はしていました。

結果から言います。

今回も、なかなかの強敵です(笑)

どんな現場かと言うと…

最初の話だけで波乱の予感

この物件、以前に別の不動産仲介業者へ売却を依頼していたそうです。

期間は、なんと約2年間。

そしてその結果は…

音沙汰なし(進展なし)。

恋愛だったら完全に自然消滅です。

「いやいや、2年間って何してたの?」と思わずツッコミたくなりますが、空き家では実は珍しくありません。

特に古い物件や、条件が難しい物件は、どうしても紹介が後回しになってしまうケースがあります。

そして今回、そのバトンがこちらへ回ってきました。

平柴の空き家、基本情報

土地:約300坪(宅地、山林)

建物:木造2階建て(約150㎡)の母屋=1967(昭和41)年建築、離れあり、物置小屋あり

今から約60年前に建てられた母屋。

人間だったら還暦手前の昭和の大ベテランです。

しかも旧耐震。今の耐震基準とは違う時代に建てられた建物です。

もちろん古い家すべてが悪いわけではありません。

昔の家は材料が良かったり、しっかり造られているものもあります。

しかし今回は、一部問題がありました。

基礎に施工不良があり、北西の和室が大きく傾いていました。

「ちょっと傾いている」レベルではありません。

歩くと、何となく身体が斜めになる感覚。

柱も傾き、壁とズレて光が差し込んでいました…。

戸隠のからくり忍者屋敷なら楽しめますが、わが家で毎日傾斜となるとキツそう。

ジャッキアップが必須でしょうかね?

一度は建物解体を考えたこともあったオーナー様でしたが、概算500~600万円との見積もり額にお手上げ状態でした。

さらに“空き家あるある”が待っていた

室内は、お約束の光景です。

家財類がそこそこ残っています。

さらに長年空き家だったこともあり、かなり埃っぽい状態。

入った瞬間「あ、これは年末のような大掃除が必要だ」と確信しました。

親戚を集めてイベント的にやるような。

「空き家フェスティバル2026開催」みたいな規模感です。

でも不思議なもので、こういう家って片付けると結構印象が変わったりします。

人も、寝癖と部屋着でコンビニに行く時と、スーツ姿では印象が違いますよね。

家も同じ。

まずは身だしなみからです。

設備も修理が必要そう

続いて設備について。

今回は売却査定の訪問だったので、諸設備のチェックは行いませんでした。

しかし、オーナー様へのヒアリングで「長く使ってませんから水道関係はすべてダメだと思います」とのこと。

給湯器や水道設備は、凍結・破損があると思っていいでしょう。

長野の冬は容赦ありませんからね。

水抜き&不凍液流しなどを徹底しておかないと、水道管たちはサバイブできません。

通水してみたら、各所から「シャ〜!!」という水音が聞こえそう。

サビ詰まりも相当なものでしょう。

こちらも修理が必要と判断。

物件までの道路もなかなかの“個性派”でした

そしてもう一つ。

前面道路が幅員約2mです。

狭い。かなり狭い。

オーナー様の軽自動車に乗って物件に向かいましたが、途中、何度も切り返して曲がるシーンがありました。

道路条件は不動産ではとても重要。

家だけでなく、そこへどう行くかも暮らしの一部ですからね。

さらに、この場所は市街化調整区域。

ただし既存宅地ではありそうな状況です。

ここは今後しっかり確認していく必要があります。

不動産って、建物だけ見ればいいわけではなくて、法律や道路、権利関係なども全部絡んできます。

まるでパズルです。

しかも、完成図が箱に書いてないパズル(笑)

でも、良いところもちゃんとあります

ここまで読んで「え、良いところ無いじゃん」と思ったでしょうね(笑)

あります。

長野市街地に比較的近いという「立地」です。

長野駅まで約2.3km。

意外と近いでしょ?

車でも自転車でもアクセスできる距離感。

そして売買価格。

今のところ、販売予定価格は50万円!

(ゼロが1個少ないわけではありません)

価格が安いということは、その分、DIYや補修・補強に予算を回せるということです。

最近はDIY好きな方も増えています。

自分で床を張ったり、壁を塗ったり。

「カスタマイズ別荘をつくる感覚」で楽しむ方もいます。

完成された家を買うのもいいですが、自分で育てていく家という考え方もあり。

さらに今後は長野市の空き家バンクへ登録予定です。

空き家バンク経由になることで、補助金などのメリットが受けられる可能性もあります。

これはかなり大きいポイントですよ。

問題だらけの家か、可能性が広がる家か

不動産って、人によってイメージする景色が全然違います。

「うわ、大変そう」と思う人もいれば、「安い!面白そう!」と思う人もいます。

今回の平柴の物件も、まさにそんなタイプ。

確かに問題は多々あります。

でも、まだ終わっていません。

ここからどう“売り物”にしていくか。

誰の手に渡り、どう生まれ変わり、どんな物語がスタートするのか。

そこが空き家レスキューの面白いところです。

空き家レスキューのリアルを届けます

次回は、この物件を長野市空き家バンクへ登録する様子を紹介する予定です。

  • 市役所の担当者さんの反応は?
  • 果たして無事登録できるのか?
  • そして、この家の運命はどうなるのか?

空き家を所有している方、これから空き家を買おうと思っている方、よかったら次回もお読みください。